自動作図

自動作図って、こんなツールです!

2025年10月14日

弊社でも開発実績のある「自動作図ツール」は、展示会やWebにおいても、多くのお客様にご興味をお持ちいただいております。

そんな弊社の自動作図ツールですが、お客様と製品イメージのミスマッチが起こることがあります。
たとえば、初めて “自動作図” を知ったお客様の中には…

AIが作図してくれるの?
指示したら勝手にできあがるの?

…と、いったイメージを持つ方も少なくありません。

しかし、自動作図ツールにおいては、AIを活用して図面の創造性アップを図るというよりも、作図の正確性・効率性アップを図ることで、業務改善を実現します。導入現場によっては、90%以上の工数削減が見込まれるなど、AIの搭載がなくても、大きな成果が期待されるツールです。

ここからは、そんな “自動作図” の仕組みについて、詳しく見ていきましょう!

自動作図とは?

アイ・シー・エスの自動作図では、専用のExcelシートにパラメータを入力して作図開始のボタンを押すと、CADソフト側で自動作図が開始されます。数秒待てば、作図は完了します。

ツールを利用すれば、設計者は専用のExcelシートへのパラメータ入力 ( 変更 ) だけで作図ができてしまいます。
作図にかける時間を大幅に削減できるほか、誰でも同じ品質で正確な作図ができるのが強みです。

以下の動画で、実際のツールの動きをご覧いただけます。

( 作図経験・CADの操作経験がない弊社のメンバーも、触りはじめて数分で類似品を色々と試して作っていました。直感的に利用できるのも強みです。 )

ツール構築の流れ

それでは、自動作図ツール ( 専用のExcelシート ) 構築の流れを追ってみましょう!

【1】自動化したい作図業務の検討
【2】設計ルール・作図方法の共有 ( ヒアリング・実現可能かの見極め )
【3】自動作図ツールの開発
【4】実業務での検証・調整 → 運用開始

はじめに、あらかじめ自動化したい ( できそうな ) 作図業務に目星を付けます。
その作図業務において、すでに決まっている設計ルールに合わせてツールを開発します。

そのため、自動作図ツールは、何もないところから図面を生み出すことはできません。
あくまで、あらかじめ決めておいた特定の作図業務を自動化するツールになります。

つまり、こんな業務に向いています

自動作図ツールは、類似品の作図など、繰り返し作図する必要がある業務で、特に効果を発揮します。

たとえば次のような作業です。

【例】
・バネの巻数、長さ、直径の変更
・ネット ( 網 ) の目数、太さ、面積の変更
・ボルト、ナットの長さ、直径の変更
・ギア ( 歯車部品 ) の歯の数・形状、直径、厚みの変更

例のように、部品の基本形状は変わらず、製品・客先仕様等に合わせた ( 長さ・直径・数などの ) 設計変更が “繰り返し” 発生する場合、これをいちから作図する時間は非常にもったいないです。

自動作図ツールでは、このような類似品の設計変更は、寸法を変えるだけで作図できます。
現場によっては、数時間かかっていた作業が数分で完了するため、大幅な工数削減が期待できます。

※ 上記の例が実際に自動作図で対応できるかどうかは、ご相談いただく必要があります

導入メリット

自動作図ツール導入のメリットをまとめました。

1. 作図スピードアップ!

パラメータの変更だけで作図できるため、類似品の作図スピードが格段に上がります。
類似品をいちから作図する手間と時間が削減され、本来、設計者の技量が必要とされる作図業務に時間をあてることができます。
現場によっては人員削減にもつながり、人手不足の解消も期待できます。

2. ミスが減る!

自動作図中は、設計者の手を介さないため、人為的ミスが防止されます。
また、設計ルールに従って作図するため、図面の整合性も確保されます。
さらに、アイ・シー・エスの自動作図では、パラメータ入力時に値の整合性をチェックでき、入力作業におけるミスを防止する仕組みもあります。

3. 誰でも同じ品質に

自動作図ツールの利用により、人によって作図方法や設計品質が違う…といったことが起こりません。
ベテラン設計者にしかできない作図も、標準化・自動化されることで、熟練度を問わず、誰でも再現できます。
設計ノウハウを属人化させないという点でも役立ちます。

4. すぐ共有!

営業担当者が、寸法違いの部品をその場で自動作図し、すぐにお客様にイメージを共有することで認識の齟齬をなくし、コミュニケーションの円滑化にも役立てているといった活用事例もあります。( こちらの事例では作図対象の部品構造が複雑でなかったため、処理速度が安定しており、営業シーンでもお使いいただけました )

5. 帳票出力も

設計に必要なパラメータが自動作図ツール ( 専用のExcelシート ) 上にあるため、この情報を作図だけでなく、帳票出力にも活用することができます。アイ・シー・エスでは、設計計算結果、強度計算書、重量計算書、見積書などの出力に対応した実績があります。

注意点

現場でご利用のCADが、自動作図ツールの対応CADにあてはまっているか、ご検討前にご確認ください。

アイ・シー・エスでは、こちらに対応しています。
【2D CAD】AutoCAD / BricsCAD
【3D CAD】SOLIDWORKS / Inventor

※ 2025年10月現在
※ 最新の対応状況は、こちらをご確認ください。

まとめ

・自動作図ツールは、あらかじめお伺いした設計ルールに合わせて構築します。
・構築後は、ツール ( 専用のExcelシート ) にパラメータを入力・変更するだけで、簡単に作図ができます。
・特に、類似品の作図など、繰り返し作図が発生する業務において、効果を発揮します。

また、AIの創造性を活用して業務改善をするというよりも、設計ルールに従って、正しく、ミスなく、スピーディーに作図するツールである…というのがポイントです!

さいごに

従来の作図時間が「数時間 → 数分」に短縮できれば、大幅な工数削減も期待されます。
もし、ご自身の業務で活用できそうなところがあれば、お気軽にご相談ください。

また、お客様によって取り扱う製品や設計ルールが異なりますので、自動作図ツールはお客様に合わせてカスタマイズで開発させていただく製品です。

アイ・シー・エスでは、お客様ひとりひとりの業務状況をしっかりとヒアリングさせていただき、最適な自動作図をご提案いたします。ご興味のある方は、ぜひ、ご相談ください!

この記事を書いた人
K
マーケティングチームのメンバーです。
図面管理をメインに、設計回りで役立つソリューションの拡販を担当しています。
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