近年、製造業において生産性や品質を上げるための取り組みとして注目されている「スマートファクトリー」。
アイ・シー・エスでも「スマートファクトリー」に関する製品を取り扱っています。
その中のひとつである『サガネ係長のSMART FACTORY』の紹介セミナーをシリーズ化して配信してきました。
本コラムでは、セミナーアンケートから見えた「理想と現実」について詳しくまとめています。
現場が本当に求めていることと、実現にあたって立ちはだかる“壁”とは何でしょうか。
ぜひ、お読みください!
まず、どのようなスマートファクトリーが検討されているのかを見ていきましょう。
「稼働データの収集・可視化」が44%と最も高く、まずは現状を正しく把握することが重要視されていることがわかりました。
これは、スマートファクトリー実現の第一歩として、“現場の見える化”を重視する企業が多いことを示しています。
一方で、物流の自働化(26%)やトレーサビリティの導入(25%)も一定の関心を集めており、データを活用した効率化や品質保証への期待も見られます。
では次に、スマートファクトリー化の対象として、どのような現場が検討されているのかを見てみましょう。
「既存工場・ライン」での導入を検討している現場が、「新設工場・ライン」での検討を大きく上回っています。
この結果から、既存設備を活かしながら段階的にスマートファクトリー化を検討する企業が多いことが読み取れます。
現場では、データ収集・可視化を進めたいという声が強くありました。
しかし、「工場内設備の稼働データの活用について」のアンケートでは、次のような現状が明らかになりました。
過半数が設備稼働データを手作業で収集しており、
データ活用はまだ十分に進んでいないことがわかりました。
手作業でのデータ収集は、入力漏れやミスのリスクが高く、さらにデータをリアルタイムで把握できないという課題があります。
また、システムを導入していても「有効活用できていない」現場が30%と少なくありません。
このように「手作業によるデータ収集」と「活用の難しさ」という二つの壁が、現場の課題として明確になりました。
| 所属部門 | 現場の課題・要望 |
|---|---|
| 生産部門 |
・手作業でデータ収集しているため入力漏れがある ・データ活用で具体的に何が改善されるのかがイメージができない |
| 技術部門 |
・既設ラインの停止が難しい ・まずはスモールスタートしたい |
| DX推進部門 |
・データが点在し、統合できない ・IoTを用いてデータ収集したい |
現場で作業する方が多い生産部門では、手作業でのデータ収集による入力ミスや抜け漏れ、集めたデータを使っても「何がどう改善されるのかイメージできない」といった声が見られます。
一方、技術部門からは「まずはスモールスタートで始めたい」、DX推進部門からは「データ統合のための基盤づくりをどう進めるか」といった声が挙げられました。
このように、スマートファクトリーは全社共通のテーマでありながら、部門ごとに抱える課題や優先事項は異なっています。
スマートファクトリーの第一歩は、システム導入そのものではなく「データを活用できる仕組み」を整えることにあります。
集めたデータを活用することで、 次のアクションへと繋げることができます。
そのために重要なのは「現場全体で進める」ことです。
部門別のお客様の声からもわかるように、システム導入を進めたい立場と、現場で作業する立場とでは、課題や優先事項に違いがあることが見えてきます。
そこで鍵となるのが現場の納得感です。
「なぜこのデータを収集する必要があるのか」「それによって現場はどう改善されるのか」を明確に共有することで、活用イメージを持ってもらうことができます。
さらに、導入を成功させるためのポイントをまとめると…
① 目的の共有:データ収集の目的と改善効果を全員が理解する
② 現場の負担軽減:手作業を減らし、使いやすい仕組みを整える
③ 費用対効果の明確化:投資に対する効果を数字で示し、経営層と現場の両方を納得させる
これらのポイントを押さえることで、現場の理解と協力が得られ、導入の価値を最大化することができます。
その結果、スマートファクトリーを構想で終わらせず、現場で着実に進めていくための確かな一歩となります。
弊社がセミナーでご紹介した『サガネ係長のSMART FACTORY』は、独⾃開発SCADAシステムを主軸に、スマートファクトリー運用のノウハウもご提案できる「商品・サービス群」です。
SCADAを中心に、生産ラインの装置・設備やAGVなどの物流設備、各種入力・表示端末を接続し、現場の情報を自動で集約・監視・制御。
これにより、物流の自働化から在庫管理・トレーサビリティといった情報の自働化までを実現します。
データ収集や可視化にとどまらず、工場全体の最適化を見据えている方におすすめの製品です。
詳細を知りたい方はもちろん「全体構想の検討を支援してほしい」という方も、ぜひ一度お問い合わせください。
セミナーアンケート結果から、多くの方がスマートファクトリー実現の第一歩として「稼働データの収集・可視化(IoT)」に高い関心を寄せていることがわかりました。
しかし現場では、依然として手作業によるデータ収集が多く、理想と現実の間に大きなギャップがあります。
スマートファクトリーを実現するには、データ収集のシステム化が欠かせません。
ですが、単にシステムを導入するだけでは改善にはつながりません。
本当に必要なのは、部門を超えた連携と、収集したデータが現場にどんなメリットをもたらすのかという「納得感」を得ることです。
理想と現実のギャップを埋め、データが真の価値を生む仕組みづくりこそ、スマートファクトリー実現の鍵となるのではないでしょうか。

製品カタログ、サービス紹介資料、事例ペーパーなど…多数ございますので、ぜひご活用ください。
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